【脳挫傷…交通事故障害】

2015年10月21日

外傷性脳損傷としては、局在性とびまん性に分けることができます。前者は、脳挫傷、頭蓋骨血腫など局所的・肉眼的に認められる脳の病変をいい、後者は脳震盪、びまん性軸索損傷など広範囲にわたる脳の損傷をいいます。
びまん性軸索損傷は、回転力を伴う衝撃を受けた時の脳の外側と中心側の移動距離がずれにより、軸索(神経細胞から出ている長い突起)が断裂を起こした状態でおり、重症例では重度の意識障害を伴うなど、予後が極めて悪い場合があります。
びまん性軸索損傷の診断には、CTよりMRIが有用です。ちなみに、CTの見方ですが、患者の前方に立ち、下から見上げた状態となりますので、画像上は右と左が逆になりますので注意が必要です(RとLを確認)。